心筋症と闘う広島男子と英国女子の記録

2015年4月に国の指定難病である「特発性拡張型心筋症」を発症。 大阪大学病院にて補助人工心臓(Heart MateⅡ)装着手術を受け、心臓移植待機者となる。 その間、発症からの心境を記したこのブログを開設する。 2016年には高校教師として社会復帰を果たし、現在は闘病中に見つけた『人生で本当に大切なもの』を伝えるために広島を中心に介助者でもある英国女子の妻と共に活動中。

Happy holidays!この1年を振り返って。

こんにちは!
久しぶりの更新です。
 
今日は今年最後の阪大外来で診察を待ちながらブログを書いています。ここに来るとこの1年の戦いの歴史を鮮明に思い出します。
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              (阪大外来受付のクリスマスツリー)
 
先日火曜日は朝5時に起きて、関西国際空港へ。
相方が英国に帰省するお見送りです。さびしーーーー。笑 
でも、今年のMVPは間違いなく彼女なので自分の国で家族や友達とゆっくりとすごしてほしいです。本人は最後まで行くかどうか悩んでいましたが、私は二つ返事で「行ってらっしゃい」と送り出しました。相方が私の為にやりたいことができないのは嫌だし、本人の人生を謳歌してほしいと思います。

外国人としての日本での生活は、我々日本人が想像できないしんどさがあります。
異国の地で生活したことがある方は分かると思いますが、異国生活は楽しいだけじゃない冷たい現実がたくさんあります。文化、言葉、仕事、家族や友達。相方が日本での生活の事で涙を流している姿を何度も何度も横で見てきました。

幼い頃から東洋の文化に興味を持って遠いイギリスからわざわざ日本を選んで来てくれた、楽しい事も辛い事もいっぱいあって次のステップの為にそろそろ日本を離れようかと考えていた時に私と出会いました。

文化・言葉の違い、広島と京都の恋愛、それぞれの夢。紆余曲折ありながらも愛を深め、今年に入ってからは広島で2人暮らしを始め、来年から2人でイギリスを含めた海外生活も視野に考えていた時、私が心臓難病である拡張型心筋症を発症してしまいました。海外生活はおろか、心臓移植まで私は海外へ行く事すらできなくなりました。

私自身もやりたいことが病気に奪われたことが辛かったですが、相方の事を思うと申し訳ないような自分が情けないような気持ちでいっぱいでした。ずっとそばにいて欲しいという思いと、自分のせいで相方の人生をめちゃくちゃにしてしまうんじゃないかという思いとが入り混じりました。この誰にもどこにもぶつけようのない苦しみは、病気の症状以上につらかったです。

実は、発症して心臓移植が必要と言われたあと、相方には「自分の病気のせいであなたの人生まで巻き込みたくない、自分の事は忘れてやりたいことをやってくれ。」と伝えた事があります。すると相方は「自分がやりたいことは自分で決める。いま私がやりたいことはあなたのそばにいること。」と言ってくれました。その言葉の意味と重さが身にしみると同時にその言葉にどれほど救われたか。その夜1人で涙を流しました。
 
それからの事は本当に感謝という言葉しか見つかりません。まだ下手くそな日本語で一生懸命うちの家族とコミュニケーションをとり、協力しあい、どんなに仕事が忙しくても毎日見舞いに来てくれました。9月からは広島での仕事を辞めて大阪に移り、今まで自分と家族のサポートをしてくれました。彼女の支えなしでは、私も家族もここまで来れなかったと思います。
 
しかし、全てがうまくいったわけではありません。もちろん本人から愚痴が出る事もあったし、何度も衝突しました。「このまま日本にいると私自身を見失いそうになる。」と言われたこともありました。これはショックだった。。でも、今の私にはどうする事もできないし、本人も十分それは分かっています。本人も誰にも当たる事のできない苦しみを抱えているんだと思います。出口の見えない状況が今もそしてこれからも続きます。それでも今は目の前のことをひとつひとつ頑張ろうと話をしています。だから、本人がやりたい事を最大限サポートしたいし、「日本が好き、日本に来て良かった。」と思ってもらえるようになってほしい。そしていつかは必ず2人でもう1度イギリスへ行ってリンの家族に会いたい。
というわけで、春まで日本でお留守番でございます。。
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             (飛行機から撮ったシベリアの山々だそう)
 
さて、今年を振り返ると、この1年は自分にとって大きすぎて、言葉にも表せず、今でも頭が混乱しています。よく周りから、なんて声をかけていいのか分からないと言われますが、自分でもよく分かりません。笑 

それでもこの経験は目には見えない大きなものを教えてくれました。それは、、そして感動するということ。今までの人生でこれほど愛を、そしてただ生きている、メシが食える、歩ける、という感動を味わった事はありません。

病気が分かった時、できる事なら自ら命を絶ってもう一度人生をやり直したいと考えたこともありました。でも、この病気がなければ私はこの事に一生気づくことができなかったかもしれません。

でも、愛や感動って自分の心がけ次第で誰でもいつでも感じることができるはずなんです。恋人、家族、友達、仕事、趣味への愛と感動。できれば健康を失って気付くんじゃなくて、元気なうちに気づけば良かった。人生はどうあがいても1度きりです。その人生をどう生きるかは私達次第、そしてそれは私達の心次第ということに気づきました
 
このブログを始めてもうすぐ半年になります。長続きしない性格なので、ここまで続けれるとは自分でも思いませんでした。それでも「いつもブログ見てるよ。」「ブログで勇気をもらった。」という声やコメント。そして特に嬉しかったのは、このブログを通じて同じ境遇の方達に出会えたこと。同じ病院に入院しておられる方とその奥様からは「このブログが希望です。」と言われた事は本当に嬉しかった。

多分ですが、この世で難病を患っている人たちの願いは、世間からの「かわいそう」という同情ではありません。きっと「自分も1人の人間として人生を全うしたい」という思いじゃないでしょうか。そして少しでもそういった病気がある事を正しく理解してほしいという思いではないでしょうか
私など比べ物にならないほど、病気で苦労をされている方や障害や痛みに苦しんでいる方もおられます。それでも私がこうやって病気を通して感じた事を発信し続ける事に意味はあると信じ、来年もこのブログを更新していきたいと思います。
 
これが今年最後の更新になると思います!!
1月からは新しい事もスタートします。それはまた新年報告させてください。
While there is life, there is hope. 「生きている限り、希望はある。」
というわけで、今年はどうにか生き延びたので、来年もしぶとく生き残ろうと思います!!
 
って長文書いてる間に広島着いちゃった!
では、みなさん、Merry Chrstmas&良いお年を!!!
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今年はお世話になりました!来年もよろしくお願いします!3月まで主に広島おりますんで、広島のみんな遊んでね。
 
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                太陽の塔、クリスマス?バージョン